【今月のタワレコメン】マイケル・コリンズによる最後の音楽プロジェクト、ドラッグディーラー【Mexican Summer】


こんにちは&はじめまして!インターンのこいけです。

実は去年の秋頃からDCオフィスに出入りしている私ですが、このタイミングで名乗ってみました。ということで、軽く自己紹介をします。好きな食べ物は餃子とアイスです!最近は自宅で南京虫という害虫の襲撃に遭い、引越しをしました!虫ごときでと思っているあなたも、他人事だと思っているそこのあなたも、皆さま南京虫には本当に気をつけてください!
以上、皆様どうぞよろしくお願いいたします!

それでは本題に参りましょう。

皆さんは、<Mexican Summer>というレーベルをご存知ですか?
カルト・アイコンとして確固たる存在感を放つコナン・モカシンや、USインディー界の奇才と呼ばれるアリエル・ピンク、つい先月に初来日公演を果たしたサイケデリックロックバンドのアラーラズなど、サイケでどこか浮世離れした空気感を放つアーティスト達。彼らは皆、アメリカN.Y.のインディペンデント・レーベル<Mexican Summer>に所属しているアーティストです!

直近では、ケイト・ル・ボンという女性シンガー・ソングライターのアルバムがピッチフォークで8.4点 / 10点満点 の高得点を獲得するなど、今勢いのあるこちらのレーベル。

本日はそんな<Mexican Summer>から、まだ話題になる前のアーティストをピックアップして紹介するタワーレコードの名物企画〈タワレコメン〉に今月のアーティストとして選出された、ドラッグディーラーというアーティストを紹介します!

ドラッグディーラーはSalvia PlathやRun DMT名義でも活動していたL.A.を拠点に活動しているアーティスト、マイケル・コリンズが2016年に始めた音楽プロジェクトグループ。ワルそうな名前ですよね。
1970年代初頭のポップ(王道のものから少し逸れたものまで幅広く)に影響を受けているという彼らのバンドサウンドは、ジャンルでいうとバロック・ポップというらしい。

【バロック・ポップって?】

バロック・ポップとは、1960年代中頃から始まったジャンルで、クラシックの要素をロックに持ち込んだ音楽を指すんだとか。あまり聞き馴染みがないようにも思えますが、実はビートルズやザ・ビーチボーイズといった大物バンドも触れているこのジャンル。最近ではNYのバンド、ラ・ラ・ライオットや、兄弟デュオのザ・レモン・ツイッグスなんかも同じようにバロック・ポップをルーツに持つアーティストとして人気です。彼らのサウンドは現代に合わせたスタイリッシュさがあって、かっこいいですよね。しかし、ドラッグディーラーはそれとはまた違い、強いノスタルジーを感じさせる渋さがあるのです!

実際にどんなサウンドなのか、掘り下げていきましょう〜。

【マイケル・コリンズ初のバンド始動!】

もともとはソロで音楽活動をしていたマイケル・コリンズ。
彼は過去、アートスクールに通って映画制作をしていたそうで、ストーリーを語るための手段として音楽活動を始めたんだとか。以降、スクールを辞めて音楽活動に本腰を入れてからも、バンドを組んだことは一度もありませんでした。そんな彼がバンドを組むことになったのは、東海岸から西海岸へ移り住んだのがきっかけ。西海岸に拠点を移したあと、彼はアリエル・ピンクをはじめとするアーティスト達に出会い、コラボレーションという形で一緒にアルバムを制作し始めました。

そうして2016年に発表されたのがファーストアルバム『ジ・エンド・オブ・コメディー』。アリエル・ピンクがプロデュースを手掛け、彼自身もゲストヴォーカルで「Easy to Forget」に参加。他にも 「Suddenly」「The End Of Comedy」にワイズ・ブラッドことナタリー・メーリング、「The Real World」にシアー・アゴニー、「My Life」にダニー・ジェームスが参加するなど、豪華なアーティストとの共演に、リリース当時は業界がざわざわしたようです!

Drugdealer – Suddenly feat. Weyes Blood

ピアノを交えたラウンジ/ジャズ・ポップ・ソング。この曲には女性シンガー・ソングライターのワイズ・ブラッドが参加!

Drugdealer –The Real World feat.Sheer Agony

こちらはモントリオールのインディーロックバンド、シアー・アゴニーが参加!

この『ジ・エンド・オブ・コメディー』の制作時、マイケルは人生の分岐点にいたそうで、人生を通して笑うこと、ジョーク、コメディーに頼ることである種の感情の混乱を軽減、あるいは失くすことができるという事実について考えていたといいます。笑うのって確かに心身の健康に良いですよね。
そんな中で出来た曲には、自身のうつ病との闘いや、コメディーによって自身を補う方法などが書かれているそう。

それ以外にも、フランスの哲学者ジャン・ボードリヤールや、ソーシャル・メディアに対する理解、イタリアの映画監督セルジオ・レオーネの西部劇、コリンズの終わりのない旅…などに影響を受けていたり、薬物中毒によって他界した1970年代の女性シンガー・ソングライター、ジュディ・シルのオマージュのような楽曲も含まれていたりと、マイケル・コリンズのルーツ&人間性が多く現れている作品です。
個人的に、ジュディ・シルはとあるアーティストが紹介していたことがきっかけで聴いたことがあり、マイケルも彼女に影響を受けたのか〜…と思うと不思議な気持ち。彼女の「Jesus Was A Cross Maker」という曲、とても良いのでぜひ聴いてみてください!(正直それしか知らないのですが。)

【バンドとしての一体感が現れたセカンド・アルバム

ちょっと話が脱線しましたが、そんな『ジ・エンド・オブ・コメディー』に続き、今年4月にはセカンド・アルバム『ロー・ハニー』がリリースされました!

映画の冒頭のようなサウンドから始まる本作。
前作ではグループと言いつつも、マイケル・コリンズのバックバンドとしての役割が強かったメンバーですが、ツアーを一緒に回ることでそれが着実に変わっていったのだとか。ジャケットもみんな勢ぞろいです。

Drugdealer – “Fools”

この『ロー・ハニー』は前作とは対照的に、マイケルが人生でやりたいこと・音楽の中でやりたいと思ったことが明確になっているそう。その背景には、これまで音楽活動のことを“概念として持っていたアイディアを一時的にアウトプットするもの”として扱ってきたマイケルが、音楽を概念的なものとして捉えなくなったということがあります。とあるインタビューで「ようやく僕と一緒にプレイしたい、プロジェクトの一員になりたいと思ってくれる人たちを見つけた。」と語っていることからも、バンドで音を鳴らす純粋な喜びが溢れています!

Drugdealer – “Honey”

ああ、ノスタルジック…
見たこともないアメリカのどこかを映した、古ぼけた映像が頭に浮かびます。
ちなみにこの「Honey」を歌っているのは、前作にも参加していたワイズ・ブラッド。

さらに今作ではマック・デマルコがエンジニアとしてクレジットされていたり、今月のタワレコメンに選出されるなど、ここ日本でも注目を浴びています!
彼らは現在ヨーロッパツアー中ですが、すでに新しい楽曲の制作にも着手しているそう。これは目が離せません。

近頃はバンドものでもシンセや打ち込みが入ったエレクトロなサウンドが多いですが、そういう音に少し疲れたときには彼らのバロック・ポップサウンドを聞いてみてはいかがでしょうか?ラジオから流れてくるような暖かみのある音と抑揚の少ないメロディーが、あなたの心をほわぁっと包み込んでくれるはずです。ほわぁっと。

【おまけ】

マイケル・コリンズはスケートボードが得意

https://www.instagram.com/p/Bx5Ro_ZguYR/?utm_source=ig_web_copy_link

https://www.instagram.com/p/Bi-Ki6Gng_D/?utm_source=ig_web_copy_link

こんな感じでMV作ってほしい〜永遠と見ていられる。

■リリース情報

アーティスト名:Drugdealer(ドラッグディーラー)
タイトル:Raw Honey(ロー・ハニー)
発売日:絶賛発売中!
レーベル:Mexican Summer / Hostess

<トラックリスト>
1. You’ve Got To Be Kidding
2. Honey
3. Lonely
4. Lost In My Dream
5. Fools
6. If You Don’t Know, You Never Will
7. Wild Motion
8. London Nightmare
9. Ending On A Hi Note

ニュー・アルバム絶賛配信中!
リンク:https://smarturl.it/z1jkg7

■バイオグラフィー
ドラッグディーラーは、Salvia PlathやRun DMT名義でも活動していたL.A.を拠点に活動するアーティスト、マイケル・コリンズが2016年に始めた音楽プロジェクト。2016年9月にファースト・アルバム『ジ・エンド・オブ・コメディー』をリリース。2019年4月にNYの気鋭インディ・レーベル<Mexican Summer>よりセカンド・アルバム『ロー・ハニー』をリリースした。