【アニマル・コレクティヴ特集Vol.2】メインソングライター=エイヴィ・テアにインタビューしちゃいました!【オフィシャル・インタビュー】


 

 

先週末のHOSTESS CLUB ALL-NIGHTERはいかがでしたか?余韻に浸りまくりの一週間を過ごしたことだと思いますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 

さて、去る2016年のHCANでヘッドライナーを務めたアニマル・コレクティヴのメインソングライターでもあるエイヴィ・テアが、7年ぶりのソロ・アルバムをリリースしたことは先日お話させていただきましたね。(その記事はこちらから。)

 

本日はその本編、インタビューをドドンと公開します!

 

HOSTESS CLUB ALL-NIGHTERでの思い出、アマゾン熱帯雨林でのフィールドレコーディングの経験、ストリーミング時代の音楽の聴かれ方、歌詞の担う役割についてなど、沢山の質問にメールで答えていただきました。

 

「え、アニコレの人ソロアルバム出したの??知らなかった!」っていう人も、正直多いと思います。何故なら発売日まで一曲も公開せず、アルバムについての情報もほとんど語らなかったから。そんなやり方をしたのには、エイヴィなりの理由がありました。

 

 

それではインタビューをどうぞ。

 

 

是非アルバムを聴きながら読んでみて下さい!

 

 

ショーをやる度にどんどん良くなっていっている気がする

 

DC:昨年夏Summer Sonic内Midnight Sonicにて行われたHOSTESS CLUB ALL-NIGHTERでの来日ライヴから早1年!その後もかなりたくさんのライヴをされていたので、昨年の夏など遠い記憶になってしまうかもしれませんが、久しぶりの来日公演、しかも深夜というライヴはどのような印象でしたか?

 

Avey Tare(以下AT):確かに最近時間が過ぎるのがとても早く感じるね。あの日は会場を出た時にビル群の合間から日の出を見たことを良く覚えているよ。最高の夜だった。ディアハンターの皆と何ラウンドか卓球して遊んだりもしたよ。ショー自体もとても楽しかった。このレコード(=Painting With)のツアーは本当に素晴らしいツアーが出来ているよ。ショーをやる度にどんどん良くなっていっている気がするしね。

 

DC:またこちらも去年の話ですが、アマゾン熱帯雨林での滞在はどうでしたか?Vicelandの “Earthworks series”を観ましたがとても興味深かったです。物凄く貴重な体験だったことだろうと思いました。そして『ミーティング・オブ・ザ・ウォーターズ』は最高のレコードでした!

 

AT:ありがとう!とても素晴らしい旅だったよ。特にそこ(=アマゾンの熱帯雨林などの自然環境)を失いつつある状況を考えると今回行けたのはとても光栄で貴重な経験だったと思う。中でも一番素晴らしかったことは、その環境に行って素材を集め始めたら、それらがたちまち音楽として結びついていったことかな。そのスピードが速すぎて、まるでずっとそこに音楽があったかのようだった。そんな素晴らしい現場に居合わせることが出来てクルーもガイドも皆喜んでいたよ。

 

一緒に仕事をすることはとても自然なことだった

 

DC:そして今作のリリースとなるわけですが。本作収録曲のほとんどは2014年に書いていたとのことですが、いつ頃レコーディングされましたか?2014年夏には”ペインティング・ウィズ”の構想についてテキストやskypeでメンバーと連絡を取り合い始めたとインタビューで話されていたのを覚えています。ジョシュ(=ディーケン)が今作でレコーディングに参加しているのもファンには嬉しい知らせでした。時々一緒にDJされていましたが、アニマル・コレクティヴの作品へはここ何作か参加していなかったので。

 

AT:レコーディングは2016年の8月にジョシュと一緒に行ったよ。ジョシュとは普段からよく会ったりするから一緒に仕事をすることはとても自然なことだったし、僕ら二人では様々な形で仕事をすることができるんだ。別の人のレコーディング(僕らはもうそろそろリリースされるtickly featherのレコードを数年前にレコーディングした)をしたりとかね。アルバムのミックスは2016年の10月に一緒に行ったよ。

 

DC:ということはアマゾンを経験してからレコーディングされたんですね。

今作はベッドルームでレコーディングされたそうですね。ギターを基調としたサウンドが印象的で、とてもパーソナルな、内に入り込んでいくような感覚と同時にワイルドな自然を感じました。ジョシュとのレコーディングはどうでしたか?曲作りや音作り、サンプリングなどで印象に残っている作業、面白かった作業はありますか?

 

AT:今回の曲はどれもLAの自宅で一日の中の様々な時間の中で作ったんだ。そしてレコードの流れとしても、朝から深い眠りに入るまでの時間の流れを感じることが出来ると思う。レコードに込められた気持や言葉がパーソナルな部分が多かったからこそ親密に感じてほしいと思ってる。そしてこのレコードには季節の様に巡り、巡り巡ってとてもオーガニックな作品になってほしい。だからこそ音は瞬発的でワイルドで、押しては返し、全ては成長しながら前に進んでいくんだ。

 

DC:ジャケットも凄く素敵な色合いですね。写真はご自身で撮影されたんですよね?

AT:そう、前と後ろのカバーもね。

 

DC:素敵な色合いでとても惹かれました。今作からはジャズやハワイアン、カントリーに限らず本当に様々な要素が感じられました。日ごろからジャンルを問わず多様な音楽を聴かれていると思いますが、最近ハマっているアーティストやレーベル、ジャンル、新しく発見したものなど何かありますか?

 

AT:ここ5年くらいは本当にジャズにのめり込んでいたね。もちろんSonny Sharrockの『Black Woman』やArchie Sheppの『Blasé』のように昔から好きなレコードも幾つかあるけど、今まで、この5年くらいにしていたほどディープな部分まで掘り下げたことはなかったな。

 

 

聴く人それぞれの思いや感情で音楽を感じて楽しんでほしい

 

DC:最近のリリースからは日本のトラディショナルな祭の音や地方の民謡に見られるようなリズムを感じたこともとても印象的でした。例を挙げるとすれば、『ペインティング・ウィズ』収録の「FloriDada」や『ザ・ペインターズ EP』収録の「Kinda Bonkers」などのリズムやサウンドです。そういった日本のトラディショナルな音楽や楽器はお好きですか?

 

AT:うん、日本の楽器の中でもとりわけパーカッションや長いストリングと弓を使った楽器(*胡弓のことだろうか?)が凄く好きだね。多彩な音色を持つ東洋のパーカッションはアニマル・コレクティヴでも自分の曲でもいつも良く馴染むんだ。

 

DC:やっぱりお好きなんですね。なんだか嬉しい…!

今回はリリースされるまで先行シングルもアルバムについての情報もほとんどないという、最近の一般的なリリースプランとは少し違っていましたね。このデジタル時代にそのようなやり方をするのは、とてもクールである反面、中々大きな決断だったのではないかと思います。その部分について少しお話しいただけますか?以前「特に、アニマル・コレクティヴのPainting Withは、レコードにとって不要な情報を含めすぎたってメンバーみんなが気付いた気がする。それって僕がレコードから得るべきだと考えているものではなくて、結局は重要なものじゃないんだよね。」とも話していらっしゃいましたね。「音楽を聴くことは本来個人的なことだから、できるだけレコードについて語り過ぎることはやめたかったんだ。」とも。

 

AT:その主な理由としては、音楽に付加されている情報は余計なものが多すぎるように感じることが度々あるっていうことかな。僕としては、歌詞は別としても、聴く人それぞれの思いや感情で音楽を感じて楽しんでほしいと思っているんだ。だから僕の言葉や考えに左右されないで音楽を聴いてほしいな。

 

DC:音楽との出会い方も聞き方も様々なこの時代、”アルバム”という一つのパッケージ作品をリリースしても、例えばストリーミングで単曲のみピックアップされて他のアーティストの曲と混ざってプレイリストに入れられて聴かれる、などということも自然な聴かれ方の一つとなってきています。アニマル・コレクティヴでもエイヴィ・テア名義であっても、あなたの作るアルバムはライヴ同様にほぼ曲間(曲と曲の間の数秒の無音)なくアルバム全体を通して連なって聴けるようなスタイルで作られているかと思いますが、アルバムという一つの完結した作品から単曲のみ取りだして聴かれることについてはどう思われますか?

 

AT:もちろんアルバムを最初から最後までその流れも含めて一つの作品として聞いてほしいと思うよ。でもそうじゃないことへ反対しているわけでは無くて、特定の曲だけを聞く人がいることも、一曲からアルバムに導かれることがあるのも不可避の事実だということをわかってる。だからこそレコードの1曲目というのはそのレコード全体へ導くとても重要な選択だなと思っているよ。

 

全体を通してコラージュ感を出したいと思っていたんだ

 

DC:アルバムの中でも特徴的な”Lunch Out of Order”についてお訊きしたいと思います。こちらの曲でサンプリングされているAhmad Jamalはマイルス・デイヴィスにも影響を与えたジャズの巨匠ですよね。私も凄く好きです。Lani McIntireもジャズの香る軽妙なハワイアン・スチールを奏でる素晴らしいアーティストで。それらにあなたの音が合わさって、どの部分をとっても音のコラージュが最高でした。これはどういったテーマの曲なのでしょうか?ちなみにですけど、McIntire が広く知られるきっかけにもなった映画“Waikiki Wedding”はご覧になりましたか?

 

AT:その映画は見たことがないや。チェックしてみるね。このアルバムでは全体を通してコラージュ感を出したいと思っていたんだけど、特にこれはそれを強く押し出している曲だね。沢山の音楽のスタイルや音そのものがこういうレコードにインスピレーションを与えていると思うんだけど、そういう感覚でコラージュを作りたいと思っていたんだ。フォークミュージックのパーツ、ジャズコンポジションのパーツ、ハワイアンラブソングのパーツ、そして僕が部屋の中で転んだ音も含めて。

 

DC:「Jackson 5」 はシンプルな音使いでありながら、歌詞にもある通りまさに”I don’t want to sit”といいますか、踊りたく、歌いたくなるリズムがとても気持ちいいですね。このジャクソン5は、あの誰もが知っているジャクソン5のことでしょうか?

 

AT:そうだね。僕としては、音楽の力によってそれを聴く人が外に出るようになって、孤独や隔絶から解放される様な楽曲が作りたいと思っていたんだ。集団のイベントや集まりはとても大切だと思う。アメリカで育った僕にとってJackson 5は誰もが共通して通るバンドだと思っていて、だから僕はそれを象徴する様な言葉としてJackson 5を曲名に使ったんだ。魔法のような音で沢山の人を一つに出来ると言う意味を込めてね。

 

DC:歌詞についてはどうですか? 今作では他の作品よりもより歌詞に物語性があったり、歌詞が曲の解釈を導くような役割を担っているように思いました。例えば「Coral Lords」の冒頭の、波の音の中の1分ほどの語りがとても印象的でした。楽曲としての素晴らしさもさることながら、一つのお話を聴かせてもらったようなそんな印象を受けましたし、「PJ」も聞いていて頭の中に情景が浮かぶようでした。一つの短編映画を見た後のような…。

 

AT:歌詞はその曲のガイドの様なものとして使いたいと思っていたんだ。曲の全体のイメージとして、楽曲はまるで水の様で、歌詞やヴォーカルは人間の様だなと思う事があるんだ。だからこそ歌詞には時間をかけたし、例えば今までのアニマル・コレクティヴでのアルバムよりそれが際立っていると思う。

 

DC:「Season High」と「In Pieces」ではアルバムタイトルである”Eucalyptus”というワードも歌詞の中に出てきますよね。特に今回のアルバムの中でも”In Pieces”はアルバムのセンターピースなのではないかと感じました

 

AT:そうだね、テーマをレコードの中に散りばめるのが良い方法だと思ったんだ。そして他のどの曲にもより一般的な自然をテーマとした内容をそれぞれ散りばめているんだ。

 

 

DC:アルバムのアナウンス以前にファンの方へパズルを送ったり、ホームページではパズルを完成させるとアルバム情報が見れたり、今作のリリースに際してモチーフとしてパズルを使用されていたのはどういったところからきていますか?”欠片(piece)の集まり’というイメージでしょうか?

AT:そうだね。このレコードにはとても難解な要素があると思っていて。壊れている楽曲というか。でもバラバラになってしまったとしてもまた再びつなぎ合わせることができるというような、そういう事もまた隠れたテーマとしたかったんだ。

 

DC:Eucalyptus、一方では有毒でもありながら、もう一方では心にも健康にも美容にも素晴らしい効果を発揮してくれますよね。このアルバムタイトルにはどんな意味が込められているのでしょうか?

AT:ユーカリプタスはカリフォルニアでは僕にはとても存在感があるように感じられるんだ。貴方の挙げてくれたとおり色々な効果のある魅惑的な植物だと思う。そして最近、周りに別の植物が生えないように毒を出したりもするっていう興味深いことも知った。さらには喉を癒す効果もあるって聞いてその為に使った事もあるよ。

 

 

DC:最後にシンプルな質問を一つ。いろんなことが目まぐるしく変わっていくこの世の中で、最近の暮らしで一番幸せを感じるのはどんな時ですか?

AT:友達や家族と笑っている時かな。

 

DC:ソロとしても、バンドとしても、再来日してくれることを心の底から楽しみにしています。是非どうか早いうちに実現してください。本日は御時間をいただきありがとうございました!

 

 

■リリース情報

アーティスト名:エイヴィ・テア(Avey Tare)
タイトル:ユーカリプタス(Eucalyptus)
レーベル:Domino / Hostess
品番:HSE-1250
発売日:絶賛発売中!
リンク:http://smarturl.it/AveyEucalyptus

 

 

 

 

 

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