CHVRCHESのローレン・メイベリーがWarpaintの新作のレビューを書きましたよ~


Lauren_Warpaint

遂に昨日発売になったWarpaintのニュー・アルバム。

「Talkhouse」というWEBサイトで、そのアルバムのレビューをCHVRCHESのローレン・メイベリーが書きましたよ~

出演日は違うものの、どちらも来月のHostess Club Weekenderで来日するのでこうご期待!!

 

Warpaint / Warpaint (jake-sya)(BGJ-10189)

Warpaint『Warpaint』 Reviewed by Lauren Mayberry(CHVRCHES)

ちょうどこの間、私の彼氏と「Talkhouse」に私がどういったことを書いてるか、っていう話をしていたの。その時、私は彼に「ウォーペイントについて」って話したわ。彼は私に、「そのバンド好きなの?」と聞いた。恰も単純な質問に思えるでしょ。だけど私は少し考えた:彼女たちの2010年のデビューアルバム、『The Fool』はとても好きだし、彼女たちをライブで二回見た(私:二回とも満足)だけど一つの作品についてしか語れない時、本当にそのバンドが好きとは言えるのかしら?もちろん「アルバムは好き」とは言えるけど、「このバンドが好き」っていう思いにコミットできるかはどうかしら?そんな実存性を問うような考えに更けてから、『Warpaint』を繰り返し聞いた。それを終えた今、間違いなく私は彼女たちのファンだって公言できるわ。

私は割とすぐ様々なことに心を躍らせる。観たい映画があれば、ワクワクする。読みたい本が出版されるって聞くと、楽しみになる。(レナ・ドゥナム、エイミー・ポーラー、早く下書きを終わらせて、私に送って。ありがとう、Love、ローレン)そして関心を持っているバンドがアルバムを出すとなると、胸騒ぎがする。ウォーペイントは私が心を躍らせるバンド、そして彼女たちのセルフ・タイトルの二作目は、私が興奮する理由の一つなの。そして(種明かしに注意)がっかりさせない。しいて言うならば、私の期待を遥か卓越していた。

感じるものがとても好きなの。独特な空間を作り出している。独自の雰囲気を持っている。前作でも聞こえてきたシューゲイズの要素が生きているし、良好(フラッドのプロダクションでそれが更に強化されて、その上、ナイジェル・ゴドリッチのタッチがあるからね)。それはバット・フォー・ラッシーズ調なヴォーカルが聞こえる”Biggy”、アルバム発売前に先行リリースされたシングル、”Love Is To Die”のムーグ調なシューゲイズ、重たいシンセが聞こえるダウンテンポの”Teese”から明らかだ。しまっていて、うねるようなリズム・セクションをキープしてるのは、ベーシスト、ジェニー・リー・リンドバーグとドラマー、ステラ・モズガワ。彼女たちのパワーが全開されるのはフロア・トムとリム・ショットが大音量で鳴る”Feeling Alright”―これがあるからこそ、前作で聞いたウォーペイントが今作も生きていることが確認できる―だけどそれは素晴らしい異様さを持ち合わせている。典型的な曲のフォーマットは、あまり聞こえてこない。明らかに合わない音が重なったり、同じアルバムに入っていることが不思議に思えるような曲が隣り合わせになっていたりする。だけど不思議とつじつまが合う。

3分30秒以内に曲を収めるのなんてやめ。古典的な曲のフォーマットも投げ捨てちゃえ。怪しいカウベルのようなサウンド(”Keep It Healthy”)を使わないなんていう発想も捨てちゃえ。シューゲイズのハウ・トゥ本なんて捨てて、やりたいようにやれ。”High”はR&Bのビートとリズム・プロダクションを、やりすぎているんじゃないかとまで思わせるくらいのヴォーカル・ディレイ、異様な完全五度のハーモニー、ヴォーカル、エミリー・コカルのセイント・ヴィンセント調なリードメロディーと調合する。同様に予想外なのは素晴らしい”Disco // Very”―ウォーペイントらしさが聞こえると同時に、Le TigreかヴィンテージなM.I.A.に育てられたようなサウンドを持つ。”CC”のイントロで聞こえるテレサ・ウェイマンのギターは、リンチが描き出す最も暗黒な悪夢のサウンドトラックに収録されていてもおかしくない聞こえだ。これらの要素が全て一つの作品にまとめられ、意味をなすとはどういうこと?それでもつじつまが合う、という事実は、個々が巧妙に曲を作れるという証拠なのよね。

そして最後に包括的な理由として、ウォーペイントが好きなのは―彼女たちはアルバム作りに必要な分時間を費やした。『The Fool』に続く作品が世界に出されるのは12-24ヶ月後だと発表されたときに、想像できたのは「だけどそれはキャリアにとって自殺的よ!」と叫ぶ声。だが、バンドは自身たちが居心地よく作業できるタイム・フレームを作り、その間、曲を書き、レコーディングをし、そしてアルバムをファンに届けることができた。私はそうした彼女たちをとてもリスペクトしてるわ。それくらい勇敢で譲らないアーティストがもっと世界にいればね。