祝リリース&ディーケン帰還!アニコレ3年ぶりのニュー・アルバム遂に降臨<前半>!!!


 


つ、つ、ついに今週、アニマル・コレクティヴ3年ぶりのニュー・アルバム『センティピード・ヘルツ』がリリースとなりました!前作『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』では不在だったディーケン(当時は自分探しをしていたらしいです)も復帰し、ついに全員そろい踏みで制作されたというこの『センティピード・ヘルツ』。はっきりいって、インディ・ロック界で今年一番の注目作と呼べるこの一枚、気になっている方も多いのではないでしょうか!

 

そんな話題のアルバムのリリースを祝して、DCでは今日から2回に渡ってアニマル・コレクティヴディーケン&パンダ・ベア)のスペシャル・インタビューを掲載したいと思います!この作品に隠された秘話、秘密とは!?そしてアニコレはここからどこへ向かおうとしているのか!?そして、ディーケンは探していた自分を見つけられたのか!?その全てがこのインタビューに詰まっている・・・かもしれません!

 

そしてそして「まだアルバムを聴いていないぞ!」というそこのあなたに朗報です!現在、期間限定で全曲試聴をこちらで実施中!インタビュー(結構なボリュームがあります)のお伴に、ぜひどうぞ!ではまず、前半戦から!
 

<DC突撃インタビュー:アニコレ、真面目に新作を語る 取材:天井潤之介氏

 

アルバムの手応えはどうですか?

2人「すごくいいと思う。気に入ってるよ」

ジョシュ(以下J)「これまで自分達が作ったものの中でもかなり上位に入る作品になったんじゃないかな」

ノア(以下N)「この形に辿り着くまでに結構頑張ったというか、他の作品よりも頑張んなきゃいけなかった気がする。何だろう、じっくり考えるというか、そこにどっぷり漬かる時間が長かったというか……しばらく奇妙なところに入り込んでたんだ。自分の中で作品としての形が見えてきたのは、ミックス作業に入る直前くらいだったんだよね」

 

頑張らなきゃいけなかった部分っていうのは、具体的に?

N「何ていうか、すごい密度が濃くて、情報量が多いんだけど、それを何らかの意味で口当たりのいいものに翻訳するというか、たぶんその方法を探るのに時間がかかったんだよね。つまりそこが頑張った部分かな。特にミックスの作業」

J「1枚レコードを作るたびに、作り方に関する知識が増えてきたと思うんだけど、ある意味だからこそ、1枚作るたびに頑張らなきゃいけない度合いも増してきたというか。というのも知識が増えた分だけ作る過程にもそれが反映されて、その分さらに頑張って作ることになり、スキルも上がっててそれを最大限に活かそうとする、つまり自分達に対する要求が増えるっていうか」

N「それからあとは、曲をできるだけライヴなサウンドにしたかったから、まず第一に、各パートをしっかり弾きこんでからレコーディングに臨んだんだ。あとからスタジオで音を足しまくって元々の演奏をごまかすんじゃなくてさ。さっきも話したけど、曲によってはいくつも違うヴァージョンがあったり、実際にその曲をライヴで演奏する前から結構いじくり回したりしてて、ここ何年かの古めの曲とかだと、スタジオに入る前に1年くらいかけてようやくその曲が固まってくる感じだったけど、でも今回は曲に取りかかってから2ヶ月くらいでちゃんと曲を見極められるようにしたかったんだ」

 

ライヴのフィーリングを作品に落とし込む作業というのは、今回に限らずこれまでのアルバムでも常に重要なポイントとしてあったと思います。その上で、過去の作品と比べて今回のソングライティングで意識した点、音作りのこだわりとは?

N「これのひとつ前の作品(※『メリウェザー・ポスト・パヴィリオン』)のライヴ感はスタジオでねつ造した部分が多かったんだよね。全部の楽器を同時に演奏するんじゃなくて、パズルみたいに音をひとつずつはめ込んでいくような作業だったわけ。あと、これだけ一貫性のあるアルバムをこれまでに作ったこともなかったと思う。特に全曲に通じるエネルギーっていう意味でね。いつもはもっとアップダウンの激しいジェットコースターみたいだったけど、今回は、車のエンジンをかけたらすぐに6速に入れて、あとはモーテルに到着するまで一定の速度で走りきるっていう感じだった(笑)」

 

前作の『メリウェザー~』では、メンバーそれぞれが家庭を持ち、精神的に落ち着いた感じがサウンドのナチュラルでオーガニックなヴァイヴに反映された……という話でした。今回のアルバムで描きたかった感情とは?

N「個人的には……断言はできないけど、たぶん小さな子どもが2人いて、そのチビ達が家の中を走り回っているっていうことが反映されている気がする。彼らの場合もアップダウンとかじゃなくて、朝から晩までずーっとテンション高いからさ。他のメンバーについてはどうかわからないけど、僕の場合はとにかくそれが大きかったな」

J「僕としては、とにかく4人で演奏しまくってノイズを発しまくって曲作りしたっていう、そこから来る演奏スタイルの強度というか、それがこれだけ大量のエネルギー放出に繋がったんじゃないかと思う。だからもし誰かがデモをみんなに送って、それぞれが自分のパートをやるっていう作り方だったらば、きっと違うものになってただろうと思うよ。だって今回は基本的に3ヶ月間、1日8時間、毎日みんなで演奏してたんだからね。こんなに時間をかけるなんて、すごく久しぶりのことなんだ。だからもう単純にそういう、毎日アンプを繋いでノアがドラムを叩いてみんなでみっちり弾くっていうことから大量のエネルギーが生まれたんだと思う」

N「確かに実際ライヴで音を出しながら曲作りをやったのは大きかったかもね。ここ1〜2年、たとえば自分のパートを書いてる時なんかは大体ヘッドホンをしながらやってたんだ。スタジオで、暗くてさ。そういう作り方でエネルギーを高めていくのは難しいよね」

J「ヘッドホンで作るのとアンプを繋げてデカい音を出して作るのとでは全然違うからさ」

 

あなた達の場合、これまでもメンバーそれぞれが制作時期に聴いていた音楽の傾向が重なり合う分岐点がアルバムに反映されてきた……と以前伺いました。そうした意味で、今回のアルバムを作るうえで参照点となったレコードや音楽を挙げることはできますか?

N「それはこれまでと同じように、何かこれっていうものがひとつあるのではなくて、いろんなものが混ざったるつぼというか」

J「たくさんありすぎて特定の作品を挙げるのは難しいね。みんなが同じバンドを聴いてるとか、『このアルバムみたいな作品を作ろうぜ!』なんていうこともなくて、本当にごちゃ混ぜなんだよ」

N「でもこのバンドのこのアルバムみたいな作品を作ろうと目指して作るのも面白そう(笑)」

J「確かに」

 

ちなみに『メリウェザー~』のときは、『スウィング・ホテル』や『マイアミの月』といった、ミュージカルやクラシック・バレエなど音楽以外のアートからインスピレーションを得た部分もあったと聞きましたが。

N「家族と友達からの影響が大きいな。あとは……本はそんなに読まないし……」

J「ブライアンは20世紀初頭、もしくは19世紀末のSFものにすごい影響を受けてたみたいだけど……H・P・ラヴクラフトとかさ。その話はしょっちゅうしてたし、彼が作る音に関してはそういう本に出てくるイメージの影響が大きいと思うんだよね」

N「あとたぶん、80年代終わり頃のアメリカのカルチャーの影響もある気がする。少なくともラジオっていうアイデアは、自分達が子どもの頃にボルチモアでラジオを聴いていた、全員がすごいハマって聴いてたトップ40みたいな番組のことが頭にあったんだよね。あの頃のラジオって今とは違ってたと思うんだ」

J「実際そういう話はしたね。1曲目(※“Moonjock”)なんかもある意味そういう内容というか、あの頃ボルチモアにB-104ってラジオ局があって、その番組でかかる曲をカセットに録音したりしてた、あの頃の感じとか、あとは当時のゲームとか、そういうものの影響は入ってると思う」

 

ノスタルジックな感覚がある?

N「ああ、少しはあったかもね」

J「うん、間違いなくノスタルジーは入ってると思う」

N「あと変な感じなんだけど、単に当時ラジオでかかってた曲だけじゃなくて、たとえば番組のキャッチフレーズみたいなのがあるでしょ。変な声で番組名を言ってそのあとにピロロロロ〜みたいな効果音が入るっていう。そういうところからもアイデアをもらってると思う」

J「うん、何と言うか、ラジオ・コラージュみたいなね」

 

<後半へ続く>
 

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